小幌駅での特急動画

日本一の秘境駅 小幌駅

今年の旅行予定に入れた「小幌駅」は旅程を立てるのが難しい。何せ、小幌駅停車本数が上り2本下り4本だけである。まず考えたのが、長万部行の普通列車で15:13に着いて、17:39発の長万部行普通列車に乗ること。
これだと滞在時間は2時間26分となり手頃だ。そして、長万部で18:08発の北斗17号に乗ると、札幌着は20:33となる。これに長万部観光を加えると1泊が妥当であるが、もし日帰りの場合、どうなるか検討して見たら、皆チョイ見で全てが可能だと分かったので、今回はこれを採用した。

全体の予定

今回の日帰り旅行は長万部観光協会の「歴史探策コース」のミニ版と日本一の秘境駅小幌駅に31分滞在するとコースであるが、分刻みで行動しないと、目的を達成できない。そこで、当日の行動予定を予め練っておいた。

旅程計画

長万部での滞在時間は計算上2時間28分。ここで移動や昼食があるので、長万部町民センターでの滞在は40分程度か。
(1) 8:25 札幌市南区川沿3条1丁目ホーマック前発(北都交通)→11:15 長万部物産センター着
(2) タクシー(おしゃまんべ交通に電話)→「かにめし本舗かなや」で昼食
(3) かにめし本舗かなや→跨線橋→長万部町民センター(徒歩1km・15分)
(4) 長万部町民センター 13:00発→長万部駅着(徒歩1km・15分、長万部温泉発祥の地→長万部温泉→跨線橋→長万部駅(乗車券購入、買い物、写真撮影)
(5) 長万部駅 13:43発 北斗11号→洞爺駅14:08着(乗車券購入、写真撮影)
(6) 洞爺駅発 14:46発 長万部行普通→小幌駅着15:13着
(7) 小幌駅発 15:44発 東室蘭行普通→東室蘭駅着16:55着
(8) 東室蘭駅発 17:17発 北斗15号→札幌駅着18:41着

跨線橋

長万部駅から町民センターに行くにはこの跨線橋を渡るのが近道だ。
●長万部駅付近の跨線橋(赤線の距離100m程度)

小幌駅での通過列車

時刻表で確認すると、滞在の31分間に2本の特急列車が通過するので、この動画を撮ろうと思う。予想では※15:35頃、北斗14号函館行通過、15:37頃北斗13号札幌行通過とほぼ同時だ。となると、3時30分までの15分間は構外に出られる。

北都交通の特急せたな号

「川沿3条1丁目ホーマック前」のバス停を確認するため、ストリートビューで見ようとしたら、それらしき位置にトラックが写っていて見えない。そこで、散歩を兼ねて行ってみた。ここなら正しく「ホーマック前」である。
※北都交通「特急せたな号」(時刻表・乗降場所・運賃・予約ページ)。
※札幌→長万部 大人片道3,600円。

「せたな号」予行演習

自宅から、「ホーマック前」に行くにはバスを2本乗り継ぐ必要がある。これを普通通りやると、時間はバス任せとなり、バラツキが多い。そこで、バス→徒歩→バスにした。つまり最初のバスが、乗り継点のバス停に向かって、経由している間を直接歩いて行くのである。この方が時間を節約できる。
そこで、当日のシミレーションを行った。2つの路線バスを乗り継ぎ、ここに着いたのは8時20分。この日は暑かったので、日陰になる所で待機していたら、予定通り25分に瀬棚行きの北都バスが通り過ぎた。
だが、実際は2番目のバス停まで15分歩いた。この日は早朝にも関わらず暑い。ホーマックのバス停に着いたのは8時15分だったので、実質8分ほど日陰で待った。

乗車券

こんな事を検討しているとき、同行者が1名出た。それで、ふたつのターンでの購入が可能になったので、自分の分だけ変えて見た。
(1)大通バスセンターと札幌駅で、全てを購入した場合。
(2)札幌駅では特急券だけを購入し、乗車券は長万部駅と洞爺駅で購入した場合、フォーマットは同じで、背景色が違っていた。
(3)小幌駅で乗車の時、受け取った整理券。今回は乗車券が揃っていたので、無くてもいいが精算のとき必要になるのかも。

中山峠

総勢で僅か 6名を乗せたバスが、道の駅「望羊中山」に着いたのは9時10分。ここでトイレタイムが15分あった。ここは10数年振りだが、流石に峠、気温が低く、心地よかった。
羊蹄山にかかっている雲が良かったので、コンデジの望遠を使い、車窓から撮った。

長万部物産センター

ここにも時刻表通りの11時15分頃に着いた。トイレのため長万部物産センターの中に入ってみると、ランチバイキングの準備が揃っていて、客待ち状態であった。 ここで、「おしゃまんべ交通」に電話してタクシーを頼んだら、10分程度待ってくれと言う。

「かにめし本舗かなや」の「かにめし」

長万部で駅弁と言えば老舗「かにめし本舗かなや」の「かにめし」。
その昔、一度食べた、と思い写真を探したらあった。この時は「江別やきもの市」で知り合った「陶工房とうぞう」の渡辺三重さんを訪ねた時のものだ。当時は八雲にあったが、今は故郷の洞爺湖町で続けているようだ。
今から20年前となると、スタイルからして若い。FマークのTシャツは今ならFightersのFで通用しそうだ。
※1997年7月12日撮影、MINOLTA α7700i

今の「かにめし本舗かなや」はこんな風になっていたが、1997年当時と同じ場所なのかは不明である。

無料休憩所「自由席」

今日はこの無料休憩所「自由席」(2017年4月27日~)で、名物「かにめし弁当」を食べるのである。
この座席は1988年3月13日~2002年12月1日の間、函館~青森間を運行していた快速列車「海峡」で、使用されていたリクライニングシートをJR北海道から譲り受けたものとか。

かにめし弁当

これがその「【駅弁】かにめし弁当 1,180円(税込)」。食べて見ると、カニの味がしない。「名物に~」と思いながら、完食した。

跨線橋

「かなや本店」を出て、右方向(本町通)に歩くと、信号にぶつかる。その手前に「この先 温泉街」が見えたので、
左を見ると、跨線橋が見えた。あとはここを上がって行くだけ。
これは一体いつ建てられたものなのだろうか。かなり年紀が入っている。

長万部町民センター

途中、長万部温泉の旅館や「長万部温泉発祥之地」を通って行くと、長万部町民センターに着いた。

鉄道村

鉄道村・郷土資料室・静狩金山コーナー等の文化施設に行くには先ずこの「鉄道村 改札口」を通らねばならない。
ここからは「静狩」と言う文字を探した。静狩は振内関係の記事で度々登場する「振内通信員」の生まれ故郷だからである。しかも、近々、会う予定がある。
ちょうど良い具合に「静狩駅発車時刻表」があったので、反射の少ない角度からパチリ。これを見ると、30年前は上下それぞれ8本もあったのだ!
2階に上る階段の途中から写すと、

静狩金山コーナー

写真の下に説明文があるが、写真から読み取れるのは「当時の作業服・抗口前での測量・工作設計室・露頭現場(2番抗口)・8番坑口前・製金場」くらいであった。

静狩湿原

ここには「静狩湿原の植物開花カレンダー」とか、「静狩湿原を蘇らせるために」の記事などが張られていた。

埋蔵文化財

縄文土器や石器が展示されていた。中でも「オバルベツ2遺跡より出土」と書かれた大きな土器が目をひいた。その他、「静狩貝塚」に関する印刷物が張られていたが、ゆっくり読んでいる時間がなかった。

小幌駅

ようやく小幌駅に着いた。家を出てから、7時間半が経っていた。これまで何度も目にした光景だ。 今降りたホームから、長万部方面のトンネルを見ると、トンネルに「美利加浜」と「幌内」の文字が見えた。この後、この文字がどちら方面なのかの目安になった。
停車していた普通列車は次の「静狩駅」に向けて、動き出した。
一方、同じホームから、東室蘭方面のトンネルを見ると「礼文華山」の文字が見える。
ここで、海の方へ行って見る事にした。ゆるやかな坂道を少し歩くと、左が「岩屋観音」で上り坂、右が「文太郎浜」で下り坂の分岐点に到達した。この先に難所があるとの事なので、この先に行くのは止めた。この時あの外国人と二言三言話したが、彼らは「文太郎浜」の方へ下っていった。
こうしてまた元に戻ったのであるが、今度は反対側のホームに行ってみた。すると、15時24分頃、轟音と共に煙がトンネルから出て来た。これが東室蘭方面に向かっている貨物列車の通過である。このとき動画の準備をしていなかったので、静止画だけとなったが、低速の為、ブレた。 このあと、特急スーパー北斗を撮るため、反対側のトンネル近くに移動した。(この写真で遮断機より、かなり右側辺り)

特急スーパー北斗

小幌駅での主要テーマはトンネル間を疾走する「特急スーパー北斗」の動画を撮ること。時刻表を見ると、15時35分当りに上下各1本ずつが通過するはずであった。ホームで時刻表を見ていた男性は長万部方面のが先に来ると予想していた。
私も同じで15:35頃 北斗14号函館行通過15:37頃 北斗13号札幌行通過としていた。では実際はどうだったか、動画を見てみよう。 デジカメの時計は出発日の朝、秒単位で合わせたから、かなり正確だと思う。
これらの北斗と15時24分の貨物列車を合わせると、最大で3本の列車を撮影できる。
この動画のタイトルを短歌の5・7・5・7・7とし、「小幌駅・北斗・左右のトンネル・爆音・爆走・通過」の意味が入ったものにしたかったが、とても難しい。何とか体裁だけを整えて止めた。意味は制作者にしか分からないかも。

駅の全景

長万部駅、いつもは晴れを好むが、今回はこの曇り空が良かった。そのお陰で、日射病の心配もなく、歩くことが出来た。
洞爺駅、ここは快晴の天気、駅前広場には花壇があり、全体的に綺麗なイメージ。

撮影機材と設定

今回の動画は一発勝負なので、オートフォーカスは止めてマニュアルにした。絞りをf/13にすると、2.5m~10mでピントが合うので、大きな失敗はないと考えた。
それと、暑い中を移動するので、それぞれ軽い物を選択した。計量してみると全部で1.125kgであった。 デジカメは外部マイクが使えるFujifilmのX70(35mm換算28mm単焦点)と、ズームが使えて超軽量なNIKON COOLPIX A100。三脚はSILKの旅行用。それとX70のマイク感度はレベルをひとつ下げ2にした。

小幌駅の公開動画

Youtubeの「日本一の秘境駅 小幌駅に行ってきた!」です。いま改めて、この動画を見ると、追体験できる思いがした。

水曜日のカンパネラ「シャクシャン」

長万部での「シャクシャイン」を調べて行く内にこの曲に遭遇。歌詞が北海道の地名でだけと言うとてもユニークな曲。

水曜日のカンパネラ「シャクシャイン」歌詞を表示/非表示

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